前回の記事では、本が捨てられない理由を深掘りした結果、自分が「習慣化」をかなり重視する人間だと気づきました。
今回は、転職活動を振り返ってみます。
転職活動というと、自己分析や企業研究が大事だと言われます。
私も当時、自分なりに自己分析をしていたつもりでした。
しかし今振り返ると、自分のことをあまり理解できていなかったように思います。
転職活動を振り返る中で見えてきたのは、自分の中に複数の欲求が存在していたという事実でした。
私は安定志向だと思っていた
転職活動をしていた頃の私は、自分のことを「安定志向の人間」だと思っていました。
- 大企業が気になる
- 福利厚生が気になる
- 転勤は避けたい
- 給与も大事
そんなことを考えながら求人を見ていました。
だから当時の私は、
「自分は安定を求めて転職活動をしている」
と思っていました。
しかし、今振り返ると、それだけではありませんでした。
大手IT企業に惹かれた理由
当時、私が特に興味を持ったのは大手IT企業でした。
もちろん、
- 給与
- 福利厚生
- 会社規模
なども気になっていました。
ただ、それだけではありませんでした。
今振り返ると、私はIT企業という言葉から、
- ホワイトカラー
- おしゃれなオフィス
- 社会の先端
- 知的
といったイメージを連想していました。
さらに、その先には
- かっこいい
- 尊敬されそう
という感覚もありました。
当時の私は仕事内容を十分に理解していたわけではありません。
むしろ、「IT企業」という言葉から連想したイメージに惹かれていた部分が大きかったように思います。
大企業に惹かれた理由
大企業という言葉にも強く反応していました。
そこから連想していたのは、
- 安心
- ネームバリュー
- 肩書
です。
新卒で入社した会社は、一般的な知名度が高い会社ではありませんでした。
そのため、大企業に勤める友人たちを見て、少しうらやましい気持ちがあったように思います。
劣等感と言うと大げさかもしれません。
ただ、
「もっと分かりやすい肩書が欲しい」
という気持ちは確かにありました。
今振り返ると、
私は単に安定を求めていたのではなく、
- 認められたい
- 尊敬されたい
- 自信を持ちたい
という欲求も持っていたのだと思います。
一方で、あまり惹かれなかった会社もあった
同じように条件を比較していたはずなのに、あまり強く惹かれなかった会社もありました。
例えば、誰もが知る大手水産会社です。
給与や福利厚生などの条件は良かったです。
それでも当時の私は、
魚
↓
自分の生活との接点が少ない
↓
あまり興味が湧かない
という感覚を持っていました。
私は魚より肉の方が好きです。
もちろん、それだけが理由ではありません。
ただ、自分の日常との接点が薄かったことは確かだと思います。
今思うと、仕事内容を比較していたというより、自分の頭の中にあるイメージに反応していた部分が大きかったように思います。
承認欲求だけでは説明できない
ここまでの話だけを読むと、
私は承認欲求で動いている人間のように見えるかもしれません。
実際、
- ネームバリュー
- 肩書
- 尊敬されたい気持ち
は確かにありました。
しかし、それだけでは説明できないこともあります。
転職活動中、私が強く惹かれた企業の中には、一般的な知名度はそれほど高くないものの、仕事内容に強く魅力を感じた企業もありました。
そこでは、
- 新規事業の立ち上げ
- 事業拡大
- 商品企画
- 新しい価値を生み出す仕事
が募集されていました。
もし私がネームバリューだけを求めていたのなら、そこまで強く惹かれることはなかったはずです。
面接まで進んだ企業もありました。
結果的にはご縁がありませんでしたが、今でも印象に残っています。
それは、企業名や肩書ではなく、仕事内容そのものに心が動いていたからだと思います。
転職活動で失敗した出来事
転職活動を振り返ると、うまくいかなかった面接もありました。
ある企業では、後日、転職支援サービス経由で
「熱意が感じられなかった」
というフィードバックを受けました。
当時の私は、その評価に納得がいきませんでした。
面接中は相手の目を見て、できるだけ大きな声で、ハキハキ話していたつもりだったからです。
しかし今振り返ると、その評価は正しかったのだと思います。
その会社に興味を持った理由は、
- 通勤しやすそう
- 給与が良さそう
- ハードワークではなさそう
という程度でした。
書類選考が初めて通った企業だったこともあり、
「面接の経験を積みたい」
という気持ちも少しありました。
今思えば、その会社についてほとんど理解していませんでした。
実際、この記事を書いている今も、自分がどのポジションに応募していたのか思い出せません。
仕事内容も、求められている役割も、十分に理解していなかったのです。
だから、
「なぜその会社で働きたいのか」
と聞かれても、表面的な答えしか返せませんでした。
面接してくれた方に、解像度の低さから熱意を見透かされた。
それが本当の原因だったのだと思います。
欲求は一つではなかった
ここまで整理してみて気づいたのは、人は一つの欲求だけで動いているわけではないということです。
私の場合、
- 安心したい
- 認められたい
- 尊敬されたい
- 成長したい
- 新しいことに挑戦したい
といった複数の欲求が同時に存在していました。
そして、それらの比率は場面によって変わります。
私はこの状態を「欲求ポートフォリオ」と呼ぶことにしました。
投資のポートフォリオのように、一つの資産だけで構成されているわけではなく、複数の欲求が混ざり合って意思決定に影響しているイメージです。
そして重要なのは、
どの欲求が存在するかだけでなく、
それぞれがどのくらいの割合を占めているかです。
安定志向という言葉では説明できなかった
振り返ってみると、私は「安定志向」という言葉で自分を理解したつもりになっていました。
しかし実際には、
- 安心
- 承認
- 成長
- 挑戦
など、いくつもの欲求が混ざっていました。
安定志向というラベルだけでは、それらを説明できません。
私は、自分のことを分かったつもりになっていただけだったのです。
おわりに
転職活動を振り返った結果、私は「安定志向の人」ではなく、複数の欲求を抱えた人間だったことが見えてきました。
安心したい。
認められたい。
尊敬されたい。
成長したい。
挑戦したい。
これらは別々の欲求ですが、実際には一つの行動の中で混ざり合っています。
そして、その混ざり方を見ていくと、自分が何に惹かれ、何に惹かれにくいのかが少しずつ見えてきます。
ただ、ここで新しい疑問が生まれました。
欲求ポートフォリオが見えたとしても、それだけで企業を選べるわけではありません。
求人票には、
年収
勤務地
福利厚生
募集職種
が書かれています。
一方で、欲求ポートフォリオには、
安心
承認
成長
挑戦
といった自分の内面を表す言葉が並びます。
この二つは、どうやって結びつければいいのでしょうか。
次回は、私たちが求人票をどのように見ているのかについて考えてみたいと思います。


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