前回の記事では、転職活動を振り返る中で、自分の中に複数の欲求が存在していることに気づきました。
安心したい。
認められたい。
成長したい。
挑戦したい。
私はこの状態を「欲求ポートフォリオ」と呼ぶことにしました。
しかし、記事を書き終えた後に一つの疑問が残りました。
私はなぜ大手IT企業に惹かれたのでしょうか。
なぜ大手水産会社には惹かれなかったのでしょうか。
求人票には「安心」と書いていない
改めて考えてみると、不思議な話です。
求人票には、
- 年収
- 勤務地
- 福利厚生
- 募集職種
などが書かれています。
しかし、
「安心できます」
とは書かれていません。
それなのに私は、
大企業という言葉から「安心」を感じていました。
そもそも何を比較していたのか
ここで補足しておきます。
私が比較していたのは、エンジニア職や営業職ではありません。
どちらも総務系のポジションでした。
仕事内容そのものは、大きく違ったわけではありません。
違っていたのは、所属する業界です。
それにもかかわらず、私の中では企業ごとに受ける印象が大きく違っていました。
IT企業という言葉から何を連想していたのか
前回の記事でも触れましたが、私はIT企業に強く惹かれていました。
ただ、その理由を掘り下げてみると、
IT企業
↓
社会の先端
↓
知的
↓
かっこいい
↓
尊敬されそう
という連想が起きていたことに気づきました。
ここで重要なのは、
求人票に「尊敬されそう」とは書いていないことです。
それは私の頭の中で作られた解釈でした。
水産会社から連想していたこと
一方で、誰もが知る大手水産会社の求人票には、あまり強く惹かれませんでした。
条件は悪くありません。
仕事内容も、総務という意味では大きく変わりません。
それでも当時の私は、
水産会社
↓
魚
↓
自分の生活との接点が少ない
↓
あまり興味が湧かない
という感覚を持っていました。
私は魚より肉の方が好きです。
もちろん、それだけが理由ではありません。
ただ、自分の日常との接点が薄かったことは確かだと思います。
逆に、
IT企業
↓
日常的に使う
↓
社会の変化を感じる
↓
面白そう
という連想がありました。
でも、本当にそうだろうか
ここでふと思いました。
同じ求人票を見ても、人によって反応は違います。
例えば別の人なら、
水産会社
↓
食を支える
↓
社会貢献
↓
魅力的
と感じるかもしれません。
あるいは、
IT企業
↓
激務
↓
ストレスが多そう
↓
避けたい
と感じる人もいるでしょう。
どちらが正しいという話ではありません。
同じ事実を見ても、人によって意味づけが違うのです。
私たちは求人票を解釈している
ここでようやく気づきました。
私は求人票そのものに反応していたわけではありません。
求人票を見て、
自分なりに解釈した結果に反応していたのです。
大企業
↓
安心
↓
魅力的
IT企業
↓
知的
↓
魅力的
水産会社
↓
生活との接点が薄い
↓
興味が湧きにくい
というように。
意味づけフィルター
私は、この解釈のプロセスを
「意味づけフィルター」
と呼ぶことにしました。
求人票を見る。
↓
意味づけをする。
↓
感情が動く。
↓
応募するか決める。
この流れだと思います。
欲求ポートフォリオだけでは足りなかった
前回の記事では、欲求ポートフォリオという考え方にたどり着きました。
しかし、今回整理してみて分かったことがあります。
欲求ポートフォリオだけでは、意思決定の理由を十分に説明できなかったのです。
欲求ポートフォリオは、
「自分が何を求めているか」
を教えてくれます。
例えば、
- 安心したい
- 認められたい
- 成長したい
- 挑戦したい
といった欲求です。
しかし、それだけでは、
「なぜその会社に魅力を感じたのか」
までは説明できません。
そこで必要になるのが、意味づけフィルターです。
意味づけフィルターは、
「その会社や仕事を、自分がどう解釈しているか」
を教えてくれます。
つまり、
欲求ポートフォリオは、
何を求めているか
を整理するためのもの。
意味づけフィルターは、
なぜそれに魅力を感じるのか
を整理するためのもの。
どちらか一方ではなく、両方が必要だったのです。
転職活動の自己分析で感じていた違和感
転職サイトの自己分析では、
- 安定志向
- 成長志向
- 挑戦志向
のように分類されることがあります。
しかし私は、どこかしっくりきませんでした。
安定も欲しい。
成長もしたい。
挑戦もしたい。
どれか一つでは説明できないからです。
今思うと、
欲求だけでなく、その意味づけまで整理できていなかったのだと思います。
だから、
「自分はどんな人間なのか」
という問いに対しても、
うまく答えられなかったのかもしれません。
おわりに
ここまで整理してみて、
欲求ポートフォリオと意味づけフィルターという二つの考え方が見えてきました。
欲求ポートフォリオは、
「自分が何を求めているか」
を整理するもの。
意味づけフィルターは、
「なぜそれに魅力を感じるのか」
を整理するものです。
しかし、まだ一つ問題が残っています。
求人票には、
年収
勤務地
福利厚生
募集職種
が書かれています。
欲求ポートフォリオには、
安心
承認
成長
挑戦
が並んでいます。
そして意味づけフィルターは、
その求人票をどう解釈しているかを説明してくれます。
でも、これだけでは企業同士を比較できません。
私はここで、
欲求ポートフォリオと求人票を結びつける方法が必要なのではないかと考え始めました。
次回は、その方法について考えてみます。


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